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高齢の乳がんサバイバーでは、食事時間制限法がCVDリスクを低下させる可能性

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心代謝系リスク因子を有する高齢の乳がんサバイバーが、平日の食事摂取を8時間に制限し、その後16時間絶食したところ、数週間後に心血管疾患(CVD)リスクが低下したことが、本日JACC: CardioOncology誌に掲載された新しいリサーチレターで明らかになった。

本研究は、近日発売のミニ・フォーカス号「がんにおける身体活動とライフスタイルへの介入」の一部である。

著者らは、BMI 25kg/m2超の過体重または肥満と分類され、過去1〜6年以内に化学療法によく用いられるアントラサイクリン系薬剤による心毒性の治療を完了し、平均年齢が66歳の22名を対象に調査した。

参加者は、8週間にわたり、平日の午後0時から8時までのみ自由な食事が許された(週末は時間制限なし)。それ以外の時間は、水、ブラックコーヒー、ブラックティーのみを摂取するように指示された。

Canadian Cardiovascular Societyのスコアリングシステムを用いて10年間のFramingham Risk Scoreを算出したところ、試験期間終了時のCVDリスクは10.9%から8.6%に減少していたことがわかった。

JACC: CardioOncology誌の編集長であるBonnie Ky氏(MD, MSCE)は、「厳密にデザインされ、うまく実行された単一群の本フィージビリティスタディは、がんサバイバーにおける食事時間制限法の役割について重要な仮説と疑問を生み出している」と述べている。「例えば、Framingham Risk Scoreにみる食事時間制限法への反応の個人差のベースは何なのか、また、この戦略から最も恩恵を受ける可能性の高い患者を特定するのに役立つのか。食事の質はこれらの知見にどのように影響するのか。患者やサバイバーの生活改善のために、実践的な生活習慣への介入を用いた研究が今後も進化・発展していくことを期待している。」

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