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男性乳がん患者は心疾患リスク因子が高い

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米国心臓病学会のAdvancing the Cardiovascular Care of the Oncology Patient Virtual courseで発表された、この稀な患者集団に関する小規模研究で、男性乳がん患者には心血管疾患が多いことが明らかになった。

「男性乳がんは稀であるため、大規模な臨床試験や集団調査による心血管系のデータはない。大規模なデータがないため、がん治療からサバイバーシップに至るまで患者をサポートするためには、それぞれの患者の特有の腫瘍、治療、既存の心血管リスクプロファイルに基づいて心血管評価と管理を個別に行うことがより重要になる」と、Georgetown Universityの医学部4年生で本試験の著者の1人であるMichael Ibrahim氏は述べた。

MedStar Washington Hospital Centerの研究者らは、医療センターで診断した男性乳がん患者24例を対象に、レトロスペクティブなカルテレビューを実施した。

患者は38~79歳で、アフリカ系米国人42%、白人29%、ヒスパニック系4%、その他が25%であった。患者の半数は乳がんの家族歴があった。

患者の大半(79%)は、乳がんの中で最も一般的なタイプである浸潤性乳管がんであった。

浸潤性乳管がんは、がんが乳管から始まり、周囲の乳房組織に広がった場合に発症する。

全例が乳房切除術を受け、4%がアントラサイクリン系化学療法、8%が抗HER2療法、16%が放射線療法、71%がホルモン療法を受けた。

6例は二次性原発悪性腫瘍と診断され、3例は三次性原発悪性腫瘍と診断された。

研究者らは、患者の88%が体重過多で、58%が高血圧、54%が高コレステロールであることを見出した。

心拍数が異常に増加する頻脈性不整脈は、患者の8%に以前から存在し、治療中に患者の13%に発症した。

2例には、駆出率の低下、つまり心臓が1回の拍動で送り出す血液量の減少が認められた。

治療後、2例が心不全(心臓が血液を十分に送り出せない慢性疾患)を発症した。

「男性と女性の乳がん患者がどれだけ似ているか、似ていないかは、根本的な未解決の問題である。他の多くの疾患とは異なり、乳がんに関するデータは女性患者から得られている。われわれは、女性乳がん患者、あるいは年齢をマッチさせた男性一般集団から得られたエビデンスを外挿し、男性乳がん患者の心血管治療に応用している」と、Ibrahim氏は述べている。「しかし、現実には、その違いが本当にわかっているわけではない。例えば、男性乳がん患者の年齢の中央値は、女性患者よりも高い。高齢であるということは、心血管系の合併症が多い可能性がある。併存疾患が多ければ多いほど、より包括的で頻繁な連続モニタリングが必要になる可能性がある。また、アントラサイクリンや抗HER2療法による心毒性リスクが、男性乳がん患者と女性乳がん患者で高いか低いかは不明であり、さらなる研究が必要である」と述べた。

研究者らによると、男性乳がん患者における心血管疾患の高い有病率は、これらの患者の長期予後に及ぼす心臓病の既往リスクをよりよく理解するために、さらなる調査が必要である。

また、乳がん治療における一般的なリスク因子と心毒性の可能性から、男性乳がん治療に循環器専門医や腫瘍循環器専門医が関与する必要性が強調された。

Ibrahim氏は、「腫瘍循環器学の分野は、循環器専門医と腫瘍専門医が密接に連携して、腫瘍と心臓の両方の懸念への対処を確実にするのに適した分野である。腫瘍循環器専門医や循環器専門医は、提案された治療計画に細心の注意を払い、がん治療前およびがん治療を通して患者の心血管リスクを評価するための集学的がん治療チームの一員であるべきである。より個人的なレベルでは、がん患者はすでに自分のがんの診断に驚いている。放射線腫瘍医、乳腺外科医、および腫瘍内科医との治療前の相談と同様に、心血管系のリスク評価を事前に行うことで、より安心感が増し、がん治療に伴う心血管系の合併症に対する心理的な驚きをさらに抑えることができる」とも述べている。

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